IT技術の発展や技術者不足に伴い、プログラマーの需要が高まっています。
また、一生モノのスキルを身に付けられる、安定した収入を得られる、ということでプログラマーへの転職を希望する人も増加しています。
未経験からの転職は可能ですが、いち早く仕事を理解し、活躍できるようになるには事前にプログラミングの勉強をしておきましょう。
プログラマーの仕事内容、必要なスキルや勉強方法について解説します。
プログラマーの仕事とは?就職先は?
システムエンジニア(SE)と混同されがちですが、システムエンジニアはシステムの設計を行い、プログラマーは仕様書に従ってシステムの作成を行います。
普段プログラムを直接目にすることは少ないですが、スマートフォンや駅の改札など、私たちの身の回りにはプログラムによって制御されているものが数多く存在しています。
プログラマーの主な仕事しては下記になります。
① 顧客の要望を理解する
⇒仕様書をもとにシステムエンジニアと話し合いをして、顧客がどのようなシステムを必要としているのかしっかりと理解する必要があります。要望通りのシステムを開発するためには、少しでも不明瞭な認識がないようにする必要があるので、仕様書を理解するのはとても大切なステップになります。
②プログラムを組む
⇒仕様書と①で話し合った内容をもとに、プログラミング言語を使ってシステムを開発していきます。希望通りの動作をするという点に加え、不具合が見つかった場合や仕様の変更などに迅速な対応ができるよう、後程メンテナンスのしやすいプログラムを組むことが大切になってきます。
③ 動作の確認
⇒プログラムを組み終わった後はシステム全体を通した動作の確認をします。企業によってプログラマー自身で行う場合や、システムエンジニアが行う場合もあります。ここで問題が無ければ顧客にシステムを納品できます。
プログラマーの就職先
プログラマーの主な就職先は、システム開発会社やソフトウェア会社、ソーシャルゲーム会社など、使用する言語は違えどシステム開発に必須なプログラマーは幅広く募集されています。
プログラマーの年収は?
・20代前半:320万円程
・20代後半:380万円程
・30代後半:460万円程
・40代全般:520万円程
・50代全般:550万円程
一言でプログラマーとは言っても、開発するシステムによって必要とされるプログラミング言語やスキルが異なります。そのため、プログラマーの平均年収は経験年数だけではなく「使用できるプログラミング言語の数や種類」によって左右されます。ですので、学習を続けて自らのスキルを磨くことで、上記の一般的な年収よりも多くの収入を得られる可能性もあります。
また、プログラマーとしてシステムの開発だけでなく、システムエンジニアが行う工程もこなせるようになることで、仕事の幅が広がり、結果として収入が増えることもあります。
年収を上げる方法としては
・学習を続け、扱える言語を増やす
・新たな分野に挑戦し続ける
といったことが重要になってきます。
プログラマーの将来性は?プログラマーを職業として選択するメリット・デメリットについて
プログラマーの仕事のメリット
プログラマーやシステムエンジニアはIT業界内の中心的な役職になるので、転職やキャリアアップに繋げやすい業種です。プログラマーとしてまず開発に関わることで、将来的にプロジェクトマネージャーなどという上流工程の役職にも派生していくことが可能です。
企業のペースに囚われず、自分で学習を進めていくことでどんどん成長していくことができ、それに伴って高い収入を得ることができます。
プログラマーの仕事のデメリット
時期によっては納期に迫られ、残業や徹夜が増えることもあります。
また、急速に進歩するIT技術に合わせ、現在使っているプログラミング言語が10年後にも有用である保証がありません。新しい言語や技術に関して学習に取り組み続ける必要があります。
プログラマーに向いている人は?必要な能力・スキル・知識は?
実務をこなすうえでプログラマーに必要な能力と理由を3つ紹介します。
1:集中力
プログラマーは1日のうちほとんどの時間をコードを書くことに費やします。完成するまででは成果も目には見えづらく、1日や2日で完成するものでもありません。すぐに飽きてしまうようでは作業が捗らず納期に間に合わせることが困難になり、プロジェクト全体に迷惑をかけてしまうことになります。辛い作業でもありますが「好きなことならいくらでも熱中できる」といった集中力のある人はプログラマーに向いています。
2:論理的思考力
プログラミングにはテンプレートこそあれど、正解はありません。自分が書いたコードが必ずしも上手く動作するかはわかりません。むしろエラーは必ず起こります。そんな時に「どうしてエラーなのか」「どのように修正すべきか」をすぐに考え、対処する必要があります。論理的思考力はプログラミングをする上でとても大事な能力です。
3:協調性
コードを書くという作業自体は一人で黙々と進めることになりますが、プロジェクト全体を通して見ると一人では完結しません。システムエンジニアや他のプログラマーと役割分担、機能の説明、進捗の報告など、連携が必要になる部分が多いです。プログラミング言語を操る能力だけでなく、パートナーとしっかり協力するという姿勢も大切です。
未経験からプログラマーになるには?
ただ選考を有利に進めるには事前にプログラミングの学習をしておくことが大切です。
プログラマーになるための必須の資格はございませんが、プログラマーは技術職ですので未経験の場合、やる気があるか、これからスキルを身に付けられる人材なのかを主に見られることになります。あらかじめプログラミングの勉強をしておくことで自分のやる気や可能性をアピールすることができます。
プログラマーの関連ポジション・キャリアパスについて
体力の低下などの問題で「35歳定年説」や「40歳限界説」と言われるプログラマーですが、30代後半を過ぎても活躍し続けるためには、早い段階からキャリアパスを考えておく必要があります。
プログラマーのキャリアパスとしては、経験を積んでいくうちにシステムエンジニアと同様の仕事も任されるようになり、そこからプロジェクマネージャーやITコンサルタントというポジションへのキャリアアップが一般的です。
また、フリーランスに転身し、プログラマーとして独立をしていくという選択肢もあります。
プログラマーと関連するポジション
・システムエンジニア
・インフラエンジニア
・ネットワークエンジニア
・プロジェクトマネージャー
・ITコンサルタント
・Webデザイナー
プログラマーになるための資格は?
しかしプログラマーは、とにかくプログラミング言語を理解していないと仕事になりませんので、プログラミング言語の習得がまず最優先になります。
よって、プログラミング言語の習得と、企業への入社やキャリアアップに有利な資格を分けて学習した方がよいです。
【就職に役立つ言語や資格】
・C言語プログラミング能力認定試
・Ruby技術者認定試験制度
・PHP技術者認定試験
【実務やキャリアアップに有利な資格】
<情報処理技術者試験資格:国家資格>
IT系で唯一の国家資格であり、働きながらでも資格所得を目指せる内容があります。12区分の情報処理においての技術者試験がある。
プログラム作成能力の認定資格
・Oracle Certified Java Programmer
IT利用についての基礎知識とセキュリティの資格
・ITパスポート
・情報セキュリティマネジメント試験
基本的な知識・技術の資格
・基本情報技術者試験
応用の知識や技術の資格
・応用情報技術者試験
メジャーなその他資格
・Android 技術者認定試験制度
Androidのアプリケーションの開発に興味がある方にオススメの資格。
・オラクルマスター(ベンダー資格)
データベース試験、知名度はとても高く、難易度が4段階あり、高難易度の合格者ほど企業で働いた際の手当てや年収に差がつきます
・組込み技術者試験制度
組込みソフトウェア開発に関する一定以上の知識があることを判定します。合否判定ではなく、正答率で客観的に知識を評価されます。転職の際のアピールにも役立ちます。
プログラマーの勉強方法(期間・費用・学び方・習得度など)
プログラミングは「始める」ハードルが高いので、独学から始めるのではなく、まずはスクールに通って基礎をしっかりと学ぶ方法が一番効果的です。
スクールならわからないことがあってもその都度誰かに教えてもらえるので、「プログラミングは難しい」といった先入観を払拭でき、プログラミングの習得に集中できます。
プログラミング学習で何よりも大事なことは「コードを書いてみる」ことですが、開発環境を作るのが難しい言語もあり、コードを書く前に断念してしまう人も多いです。
ですので、すぐにコードを書き始められる環境があり、マンツーマンの授業があるプログラミング教室かテックキャンプに参加するのが一番効率が良いです。
プログラムを組むには、独学では限界があります。
ワークスピットでは、0円でプログラム教室に通える転職サポートを用意しています。
また、言語によって開発できるシステムの向き・不向きがあるので「どの言語を学ぶのか」というのもプログラマーとして働く上での重要な要素になります。
近年主流なプログラミング言語をいくつか紹介します。
Web系
・HTML
・CSS
・JavaScript
・PHP
組み込み系ソフト
・C
・C++
業務システム系
・Java
・C#
人工知能
・Python
まだ方向性が定まっておらず「とりあえずプログラミングを学びたい」という方は学習を始めやすい「HTML」か「PHP」、プログラミングの王道「Java」などから学び始めるのがおすすめです。